節約&金融サイトを運営する人の日々の思い&苦悩ブログ

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天下り問題。口裏合わせや裏工作、クリーンな政治は不可能なのか?

政治家の天下りや金銭的な不正が問題になっています。

 

 人々のトップに立つ政治家だからこそ、企業への再就職を「天から下る」と表現しているのかと考えれば、何だかもの凄く違和感を覚えてしまいます。憲法に人間は皆平等なのだよという記載があります。かの福沢諭吉も天は人の上に人を作らずと書いています。どうやら天上には福沢諭吉の言葉はなく、憲法というものも通用しない特別な世界であるようです。あるいは、昔の人たちがその特権的な意識に対し皮肉で使い始めたのかも知れないですね。

 

さて、憲法の話が出たので、ちょっとだけ法律の雑学についてお話ししましょう。

 

お金を借りる上でとても大切なルールがあります。それは、貸金業法という法律です。お金の貸し借りにおいて代表的な法律といえばやはり民法です。ただ、民法はお金の貸し借りに対しざっくりした決まり事を置いているだけで、「法律通りの貸し借りをしてください」となると、本当にざっくりとした貸し借りになってしまいます。

 

民法の考え方では口約束も約束のうちで、しかも契約は愛人契約や殺人契約といった公序良俗に反するもの以外は当事者同士で自由に決めていいということになっています。

ちょっと想像しただけでも、高額なお金の貸し借りを口約束で書面なしでしまうのはマズイですし、じゃあお金の代わりにうちの車を渡すよという約束をしても、その車がベンツであって借りたお金が10万円であれば、口約束も約束のうちだとしてもやはりトラブルのもとという気がしますね。お金の貸し借りといえばやはり民法ではあるのですが、民法はざっくりし過ぎたものなのです。

 

だからというわけではありませんが、近年、貸金業法という法律が作られました。

wakaru-cardloan.jp

次々に新しい法律やルールが生まれる昨今、凄く新しい法律とは言い切れなくなってきてはいます。しかし、各種法律の中では新顔の部類です。

 

2017年3月には免許証の新ルールも生まれるとのこと。貸金業法より後に生まれた法律はたくさんあります。今後もどんどん生まれることでしょう。しかし現在の憲法が戦後すぐに生まれたことを考えると、やはり比較的新しい法律と言えるのではないでしょうか。

 

この貸金業法は、多重債務者が増え続けていた時代に苦悩の末に生み出されたと言っても過言ではない法律です。消費者金融と民間人の貸し借りで多重債務者が最高にまで増えた2007年。現在2017年では、多重債務者は2007年のピーク時の10分の1にまで減ったと言われています。その裏にこの貸金業法という法律の存在があったことは言うまでもありません。

 

貸金業法では、主に消費者金融からの貸し借りは年収の3分の1までに制限されます。年収600万円の人は200万円までしか借り入れできなくなったということです。また、50万円を越える借り入れには基本的に収入証明書が必要になりました。「誰にでもどんどん貸しちゃ駄目!多重債務者が増えちゃうでしょ!」ということでできた、お金の貸し借りに関する法律です。民法のざっくり感よりかなり明確なのがこの貸金業法です。

ただ、貸金業法の対象外にあたる貸し借りは多くあります。銀行や信用金庫で扱っているローンの中には、貸金業法の適用外のものがいくつもあります。

 

代表的なものは住宅ローン。年収の3分の1までしか借りてはいけませんというルールが適用されてしまえば、ほとんどの人が住宅ローンの借り入れができなくなってしまいますね。年収が300万円で貸金業法の適用内であれば、住宅ローンの借り入れ可能額は、他の金融機関での貸金業法が適用される借り入れを合わせて100万円です。100万円満額を借り入れたとしても小屋すら購入できません。世の中にはマイホーム買えない族が満ち溢れることでしょう。

 

貸金業法は業者が民間人にお金を貸しすぎないようにする法律です。ですが、住宅ローンなどの高額ローンは適用外ということが多いので、相変わらず借金苦で悩んでいる人は多いです。年収が1,000万円でも、何時リストラされるかわからない時代ですものね。世知辛いです。

 

最終的に住宅ローンが払えないと、金融機関に住宅ローンの担保として提供していたマイホームが競売に付されるという話になります。その前に自分から売却して競売を回避する方法を任意売却といいます。任意売却物件は普通に家を買うより3割くらい安く購入できるということで、マイホーム購入を検討している人たちの間で人気を博しています。

 

マイホームの購入代金を返済できなかった人の家をマイホーム購入希望者が買う。何だか妙な循環ですよね。

 

参照 :
http://pro.driver.co.jp/column/column15.php
http://www.weblio.jp/content/%E5%85%AC%E5%BA%8F%E8%89%AF%E4%BF%97
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS24H48_U6A520C1EE8000/
http://www.0570-051-051.jp/