節約&金融サイトを運営する人の日々の思い&苦悩ブログ

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貧困問題!高学歴でもいつ陥るかわからない、身近な話。

「報奨金」という制度をご存知ですか?

 日本学生支援機構の第一種奨学金に特有の制度で、早期返済により「早く返してくれてありがとう」ということで奨学金の一部の額を報奨金の名目で受け取ることができるという制度です。第一種奨学金は無利息というとても有り難いものですが、報奨金の存在が有り難さに拍車をかけていました。


日本の奨学金は基本的にほとんどが、借りたら返さなければいけないというローンに似たタイプです。外国のような、どかん!と高額をくれるようなタイプの奨学金はまずありません。教育ローン然り、学生支援機構の奨学金然り、借りたお金は分割で返済しましょうというタイプばかりです。そんな中、無利息という嬉しい特典があり、しかも早く返済すると報奨金まで出るというのだから、多くの学生は真っ先に「有り難や」と第一種を希望するに決まっています。

 

日本の奨学金も一種のローンの仲間だと考えれば、無利息や報奨金という特典がどれほどお得なものかよくわかるのではないでしょうか。住宅ローンに無利息はあり得ないですし、早期に返済しても報奨金などあり得ません。まさに第一種奨学金は破格の待遇だったと言えるでしょう。そう、かつては。

 

実はこの報奨金という制度、つい最近借りましたという方は対象外です。「平成16年までに貸与を開始した奨学金であること」という条件もあるため、ちょっと前に大学を卒業した方は大変悔しい思いをすることになります。思うに、日本学生支援機構はもっとこの制度をばんばん広告していれば、一気に返済してくれる人がたくさん出たのではないでしょうか。奨学金利用者もあまり知らないマイナー制度だったため、第一種奨学金を借りていた人たちもほとんどが「何それ?」という感じです。自分が対象になるかどうかは日本学生支援機構に問い合わせれば教えてくれます。

 

第一種は無利息で、しかも報奨金として金額の一部がもらえたとすれば、奨学金を借りてもかえって懐がプラスになってしまう可能性があるということです。これは金融機関の教育ローンとは大きく異なっているところですね。教育ローンでは利息なしということはなく、早期返済も合わせて考えても、かえってプラスになるということはあり得ません。かつての第一種奨学金が特殊な存在だったということかもしれないですね。

 

高学歴で就職してもいきなり高いお給料をもらうことができるわけではありません。社会人になると冠婚葬祭が重なって、生活費が足りない!というピンチも経験することでしょう。

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 奨学金のちょっとした裏話、そして自分がどんな金融サービスが使えるのかを知っておくのは大切なことです。奨学金の返済は大変ではありますが、お金の知識を蓄えることで時に苦境をプラスに変えてしまうことができるかもしれません。そう、借り入れをしておきながら報奨金でプラスになってしまう可能性があったように。